2017/11/08 THE NOVEMBERS Tour -Before Today- at BLITZ

THE NOVEMBERS Tour -Before Today- 2017/11/08

 

 1.再生の朝

 2.バースデイ

 3.Misstopia

 4.keep me, keep me, keep me

 5.美しい火

 6.最近あなたの暮らしはどう

 7.human flowdip cover

 8.アンドロメタモルフォーゼ(Plastic Tree cover

 9.Morie

 10.Sky Crawlers

 11.dogma

 12.こわれる

 13.dysphoria

 14.Xeno

 15.黒い虹

 16.今日も生きたね

 アンコール:

 17.Hallelujah

 Wアンコール

 18.黒い虹(爆音)

 (5~9,16,17はゲスト参加)

 

8月の教会ライブ、10月のPELICAN FANCLUBとの対バンと約半年間観に行く機会を逃し続けて久しぶりのTHE NOVEMBERS。会場は赤坂BLITZ改めマイナビBLITZ

ライブの前後1日は快晴だったのにこの日だけ生憎の天気でさすがの雨バンドっぷりを発揮してくれた。開場時間から少し遅れてフロアに入って安定の真っ黒なファッションモンスター達に囲まれつつ開演を待つ。

 

この日は前回のツアーファイナルでもあったVJの参加と、ホーン隊・ピアノが参加するパートがあっていつもより特別感のあるライブ。特に教会ライブが見れなかったのでゲストミュージシャンの参加を楽しみにしていた。

 

 

一曲目の再生の朝で早速虹色の光がメンバーの背後に映し出されてライブはスタート。高松さんのベースラインがアレンジされてて、原曲よりも疾走感があった。VJの映像に見とれていたら、何故か2001年宇宙の旅というか、異空間を駆け巡っている感覚が何故かした。何かが始まる歌。

 

バースデイ、Misstopiakeep me, と初期の曲を続けて演奏。Misstopiaは久しぶりにライブで聴いたけどやはり名曲。NOVEMBERSに出会った頃を思い出して感慨に浸ったり。

 

大まかだけど時系列に沿って演奏しているから、ああこれは歴史を辿っていくセットリストなのかな?と思っていたらゲストを呼び込んで美しい火。ライブの一曲目かクライマックスにやる曲の印象があったからこの位置は少し以外。

 

human flowは世の中を俯瞰で見つめているような冷たさや無機質さが印象深い曲だったけど、この日はトランペットの音が入って人肌の温もりを感じた。その中で小林さん一人になる所でのフロアを見据える鋭い目つきが冷たく光る。ラストの「wait for the light」、高松さんだけじゃなくゲストの方も歌っていたからコーラスが分厚くて賛美歌みたいだった。素晴らしかった。個人的なこの日のハイライトの一つ。

 

そして、今までライブで聴くタイミングを逃し続けていたMorie。ダン!ダンダン!の時の全ての楽器がフルパワーになる感じがたまらない。背後から照らされた光で吉木さんが高らかに腕を掲げたシルエットが浮かぶ。「ドアの向こうへ」の時にVJで光が差す階段を登って行く映像。この曲もNOVEMBERSを好きになったきっかけになる曲だったなあとしみじみ。すごく幸せな気持ちになれた。ポジティブなエネルギーがすごい。

 

一旦ゲストが退出してからはSky Crawlersで空気を変えてクライマックスへ。

こわれるのギターソロで、それまで緑系だった証明が点滅した赤色に変わったのがキレッキレなソロにずっぱまりだった。チェーンソーを振り回すジェイソンが脳裏に浮かぶ

 

間髪入れずにdysphoria, Xenoとキラーチューンを連射してトドメの黒い虹。ラストの爆音パートに入った時に小林さんがギターを掲げた時にマイクスタンドが倒れて、代わりに高松さんのマイクをグッと引き寄せて叫ぶ。この時倒れたスタンドがスイッチャーに触れたかギターの音が一段階小さくなってしまっていた。だがしかし叫び切ってステージ前に踏み込んできたのめちゃくちゃ格好良かった。

この曲に限らずだけど、この日は曲の歌う所とは関係ない所で頻繁に吠えていたのが印象的だった。

 

本編ラストの今日も生きたね、アンコールのHallelujahと再びゲストを入れて演奏。個人的にHallelujah〆だと清々しい気分で帰れるから好きだなーと。イントロでホーン隊のお二人が手拍子を煽っていて、それに合わせて手拍子するお客さんもちらほら。少し珍しい光景だけどこういうのも良いなと思った。

 

Hallelujahもやったし客電も点いたしこれで終わりかなーと思っていたら小林さんが出てきて、三人もすぐに出てきた。全員イタズラをする前みたいな笑みを浮かべていたのを覚えている。

「本当はやるつもりじゃなかったんですけど爆音じゃなかったと思うので、やり直しますね」と前置きして、まさかの黒い虹をやり直し。いつかのライブでXenoを同じ理由でやり直したのは知っていたから、爆音やり直しの現場に立ち会えて興奮した。

 

二回目の黒い虹、バンドはもちろんだけどお客さんのテンションも半端じゃなく高かった。一サビ後の絶叫、そこかしこで掲げられる腕。そして最後に宣言通りの一回目を超える音量で爆音を叩きつけてきて、何だか心の底から嬉しくなって爆音の中で声を上げて笑ってしまった。そして曲が終わってからもう一度雄叫びを上げる小林さん。もうこの格好よさ、手が付けられない。「大人気ない大人でごめんなさい!」いいんです大人になんかならなくて。だってこんなにも格好いいから。

 

全体としてこのバンドの両極端な魅力をたっぷりと味わえるセットリストと演奏だった。優しくて背中を押すような曲は凛とした姿勢で力強く、全てをねじ伏せるような爆音の曲はケダモノのように頭を振り乱しながら叫び散らして。

このバンドを好きになるきっかけだった曲(Misstopia, Morie)を聴けたのもあるかもしれないけど、このバンドが好きで良かったと思えた。THE NOVEMBERS、大好きだ。